遺言と人生

「遺言のススメ」シリーズを10回にわたり続けてきましたが、今回で最終回となります。最後に、「果たして、遺言は自分や家族にとって必要だろうか?」ともう一度問い直してもらいたいのです。
遺言のメリットについては、①手続きが楽になる、②財産をスムーズに分けることができる、③残された者の間で紛争が起こりにくい、などを述べてきました。

デメリットとしては、①多少のお金がかかる、②少し面倒くさい、などが挙げられるでしょう。では、そういうことを考慮して「遺言を書いた方がいいのか?」ということを考えてみましょう。
真剣に考えれば、自分の財産や生活のこと、家族の生活のことが頭に浮かんでくるでしょう。そういう時間がとても大切だと思います。
 
遺言について考えることを通じて、「自分や家族のことを長い目で考えてみる」ことが、遺言を書く(または検討する)大きなメリットであるような気がします。私は、ひとに遺言を勧めておきながら、自分では遺言を書いていません。
 
先日、同年代の方が遺言を書いたと知って、軽いショックを受けました。「ああ、この人は自分の人生をきちんと考えている人だな」と思いました。
私も、自分の人生を考えるために、自分の死を意識して遺言について真剣に考えてみたいと思いました。遺言については、これからも多くの方に知ってほしいと思っていますので、疑問・質問があったらご連絡ください。